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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第58章 再会②
”ピアチェ、ここにいたのですね? 随分と探しましたよ”
無音だった空間に、慈愛に満ちた柔らかな女性の声が響き渡った。感情を失っていたフィーネの瞳が、光を取り戻す。
声に、聴き覚えがあった。
懐かしい、とても懐かしい声だ。
最後に聞いたのは、いつだっただろう。
同時に、遥か昔に旅立った故郷の光景が蘇り、懐かしさで胸の奥が苦しくなった。
嗚咽をこらえながら、フィーネは震える唇で名を呼んだ。
「母神……ミシティディア様」
無音だった空間に、慈愛に満ちた柔らかな女性の声が響き渡った。感情を失っていたフィーネの瞳が、光を取り戻す。
声に、聴き覚えがあった。
懐かしい、とても懐かしい声だ。
最後に聞いたのは、いつだっただろう。
同時に、遥か昔に旅立った故郷の光景が蘇り、懐かしさで胸の奥が苦しくなった。
嗚咽をこらえながら、フィーネは震える唇で名を呼んだ。
「母神……ミシティディア様」