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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第11章 忠誠①
「本当は、お前をこの国に連れてくるだけだった。人間の軍も聖地に迫っていたからな。しかし……お前を一目見た瞬間、あの場で奪いたくなったのだ」
フィーネは思わず瞳を見開いた。
落ち着かせようとした身体が一気に熱を持ち出し、早鐘を打つ鼓動が全身に響き渡る。呼吸が短くなり、すぐに口の中がカラカラになってしまった。
魔王から欲情したような熱っぽい視線を向けられる。
「勇者などと名乗る男などに渡したくない。今すぐ、お前を自分のものにしたい。あの時は、それしか考えられなかった。求める気持ちが先行して、想いを荒々しくお前にぶつけてしまった」
言葉の後半になると、彼の熱っぽい視線が再び罪悪感の満ちたものへと変わった。くしゃっと自身の前髪を掻き上げ、首を振り、大きくため息をついている。
フィーネは何も言えなかった。
フィーネは思わず瞳を見開いた。
落ち着かせようとした身体が一気に熱を持ち出し、早鐘を打つ鼓動が全身に響き渡る。呼吸が短くなり、すぐに口の中がカラカラになってしまった。
魔王から欲情したような熱っぽい視線を向けられる。
「勇者などと名乗る男などに渡したくない。今すぐ、お前を自分のものにしたい。あの時は、それしか考えられなかった。求める気持ちが先行して、想いを荒々しくお前にぶつけてしまった」
言葉の後半になると、彼の熱っぽい視線が再び罪悪感の満ちたものへと変わった。くしゃっと自身の前髪を掻き上げ、首を振り、大きくため息をついている。
フィーネは何も言えなかった。