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第2章 Request1┈*★*┈唇に媚薬

side…★…葵


「せ、瀬名さん、○○社から電話です」
「待って、あの、こっちが先です、内線１お願いします」


いや俺が今携帯で別の話してるの見えねぇわけ？
両方とも要件聞いとけ…ってだからそうじゃねぇよボケ！


「嘘だろ…これ全部瀬名さんの実績？ エグくない？」
「出来ちゃうんだよあの人、マジで。噂通り人間じゃないんだよ」


ヒソヒソ喋ってる暇あるなら佐伯を手伝えよバカ。
つーか最早邪魔。
いっそのこと帰ってくれ。切実に。


「さっき先輩が言ってたスーパーS'sって…」
「瀬名さんの愛称、スーパーマンの略！？」


～～バカなんじゃねぇの？
そんな特殊能力がありゃ、こんな地味作業最初からしてねぇわ！

学歴良いくせに、本気で頭大丈夫か今年の新卒。
初々しい演技が逆にシラケるっつーの。


入社合同研修前の仮勤務でコレって


初っ端から詰んだな。
終わってるわこいつら。