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はじめてのひと。
第8章 日常
千紘くんの唇が耳のあちこちにチュッと小さな音を立てて触れる。
直接脳に響くような生々しい水音と感触が羞恥と快楽に拍車をかける。
「…綾ちゃん…」
耳元で囁かれて頷くと今度は唇に吸い付き、舌を絡ませ合う。
息をしようと少しだけ唇を話すと慌てて追いかけるように千紘くんの熱い唇が重なる。
少しでも離れまいと呼吸もままならない程に夢中で求めていたらお互いにすっかり息が上がってしまっていた。
すぐ後ろにあるベッドに抱き合ったままゆっくりと千紘くんが腰掛けると私は彼の脚の上に座る格好になってしまった。
ちょうど胸くらいの高さに千紘くんの顔が来てる。
…何か…これじゃまるで弄って下さいって言ってるみたい…
そう思うと恥ずかしくて体が熱くなる。
そんな思いに気づいているかのように千紘くんの右手が胸に伸びてきて下から揉みあげる。
首筋に押し付けられた唇は熱く、吸い付く舌はゆっくりと素肌の上で蠢く。