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はじめてのひと。
第8章 日常
「…熱くなってきたから出ようかな。千紘くんは大丈夫?」

「あ、うん。まだ大丈夫。」

「じゃあ先に洗わせてもらうね。…いいよって言うまで目、閉じててね?」

一応、エッチはしたけどこんな明るい場所で身体を見られるのはまだまだ勇気がない…

「…はい…」

彼が目を閉じたのを確認して浴槽から出て身体を洗う。
見られてしまうのではないかという焦りからか無意識にいつもよりテキパキと身体を洗う。

洗いながら千紘くんをチラッと見ると大人しく目を瞑って浴槽の淵に頬杖をついている横顔が見える。


黒く長い睫毛や程よく筋肉がついた逞しい腕…ついつい見入ってしまいそうになるのを抑え、手早く済ませる。

洗い終えて浴槽へ戻ると気がついた彼が目を開いた。

「早かったね?」

「はは…いつもより急いだからね。」

「じゃあ、俺も洗おうかなっと…」

立ち上がろうとする彼から目を逸らせる。
でも、目を逸らせる瞬間にチラッと見えてしまった。彼の雄の部分…

それに動揺してしまい顔が赤くなるのを俯いて隠すのに必死で、彼にクスリと笑われたことなんて気づきもしなかった。


私の動揺も落ち着き顔を上げた時には彼はシャワーを浴びていた。

彼の肌から水と一緒にボディソープの泡が滑り落ちると引き締まった身体が顔を覗かせる。

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