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はじめてのひと。
第8章 日常
「ただいまー」

部屋に入ると千紘くんは棚のところで探し物をしているようだ。

「なんか探してるの?」

手を洗いながら彼に聞く。

「今週使う予定の有機化学のプリントをね…」

そう言いながらプリントの山をパラパラ捲ったり本棚の奥から教科書を引っ張り出して中を確認している。

千紘くんが捲っていた本の隙間から何か紙切れみたいなものがヒラヒラと落ちてきてベッドの下に入り込んだ。
千紘くんは紙切れが落ちたことに気づいていない様子だ。

…なんだろ?


屈んでベッドの下に手を伸ばすとさっきの紙切れらしいものに指先が当たる。それをつまんで引き寄せると紙切れは1枚の写真だった。

千紘くんも女の人と写真に写ったりするんだー…

少し皺になった写真には高校の制服を着た千紘くんと女の人が校舎をバックに笑っていた。

友達だろうか、なかなか雰囲気が良さそうだ。

「千紘くん、落ちたよ…これ」

「ん?何?」

振り返って写真を見た千紘くんの顔が一瞬固まったような気がした。

「…あ、ありがと」

ぎこちない態度に違和感を覚えながらついつい聞いてしまった。

「…一緒に写ってる人は友達?」

「んと…部活の先輩…」

そう言って私の手から写真を取り棚の奥へ押しやった。

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