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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第27章 27 王太子妃と側室
 王太子妃に次の子が恵まれぬまま、二人の側室が曹隆明に仕えることとなった。一人は東方の役人の娘で申陽菜といい、もう一人は北西の商人の娘、周茉莉だった。
 地方性があるのだろうか、周茉莉は北西の村から来ていた晶鈴に似た栗色の髪と濃い茶色の瞳をしている。また美しいというよりもかわいらしいと思える顔立ちだった。そして隆明は、この北西から来た娘、周茉莉を好むようになる。

 妃のもとへ通う順序は、王であっても自由にできない。王太子である隆明も勿論同じで、気に入った妃ができても、彼女たちを平等に扱わねばならなかった。年齢は東から来た申陽菜のほうが一つ年上なので、もしも側室二人に男児が生まれたら、申陽菜の息子が世継ぎとなる。王太子妃の桃華は次の子供の兆候が見られず、太極府の占いによっても望みが薄いと出ていた。できれば確執が生まれないように、申陽菜に男児が生まれてほしいと望まれている。
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