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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第33章 33 資質
「この娘はどのような者でしょうか。これからどうすれば……」
「星羅はこの華夏にとってなくてはならん存在じゃよ。あと10年すれば才は花開く。3つになったらそなたの夫人の学舎へ入れてやるがよい」
「は、はい」
「ところで、もう一人星羅より先に生まれた子がおるじゃろ?」
「ええ。星羅を育てている朱夫婦の息子、京樹がほんの1刻くらい先に生まれたようで」
「ほうっ」

 陳老師はまた無地の紙に新たに星の配置図を描く。

「どうしてじゃろうか。この子も華夏、いや、太極府にとって大きな存在になるような資質を持っておる。おかしい。どうして見つけられなかったのだろうか」

 占術の大きな資質を持つ者がいると、星の動きや、太極府の占い師たちによって見出されていたのに、この朱京樹の存在を知ることができなかったことに、陳老師は首をかしげる。慶明は、ああとつぶやき進言する。

「京樹はこの華夏民族ではないからでしょう。西国の紅紗那民族ですから」

 はっと目を見開き陳老師は呻く。

「民族か。なるほどのう」

 確かに本来なら、この中華にいる民族ではない。しかし民族は違えど今はこの国にいるのだ。

「その京樹とやらを連れてきてもらえぬかの。いや、わしが行こう。両親に話をせねば」
「え、今ですか?」
「ああ、これは国家の大事じゃからの」
「では、ご案内します」

 星羅も京樹もこの国にとって重要な人物であるようだ。納得をする反面、晶鈴の娘には平凡な幸せを得てほしいと願う慶明は複雑な思いを胸に抱いていた。
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