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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第35章 35 咖哩
 都に住み十年たつが、朱家を脅かす存在は現れず平穏な日々を過ごすことができた。陳老師が密偵の商人に西国を探らせているが、胡晶鈴の行方は相変わらず不明、でそのことが朱京湖に暗い影を落とし続けている。言葉には出さないが、娘の星羅も本当の母親に会いたいはずだろう。

 周期的な不安に襲われると、京湖は自国の香料がふんだんに使われた、薫り高く刺激的な料理を作る。小さな屋敷には使用人はおらず、京湖は家の中をすべて取り仕切っている。外からでも漂う刺激的な香りに、星羅は夕食が咖哩だとわかると、胃が刺激され空腹を覚えた。

「かあさま、ただいま。いいにおい!」
「おかえり。今日の勉強はどうだった?」

 頭一つ背の低い星羅の美しい髪を、京湖は一撫でする。京湖の身体をぎゅっと抱きしめ、星羅は輝く瞳で見上げてくる。

「楽しかったわ! 歴史を学んだの! 」
「歴史は大事よね」
「何か手伝いは?」
「今はないわ。とうさまと京樹が帰るまでゆっくりしてらっしゃい」
「明々と遊んでくる!」

 星羅は布でくるまれた勉強道具を棚にしまうと、また出ていった。
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