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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第50章 50 側室
たまには健康診断を受けるようにと、星羅は医局長の陸慶明に言われていたので数か月ぶりに陸家を訪れる。軍師見習いとして学んでいることや、献策について絹枝にも報告がてらだった。
脈を測る慶明は久しぶりに会うと何やら表情は暗く元気がない様子だった。
「おじさま、なんだかお疲れね」
「いや、そんなことないさ」
「薬師の不養生じゃないかしら」
「ははは。これは星羅に言われてしまったな」
星羅との一時は、慶明にとって和やかな時間だ。しかしその時間はすぐに過ぎる。
「旦那さま、奥様がお戻りです」
「そうか。わかった」
春衣に言われて慶明は立ち上がり「では、これで」と星羅に寂しげなほほえみを見せた。春衣は逆に強気な態度でちらっと星羅をみてから慶明の後をついて去った。
少しばかり居心地の悪さを感じながら、絹枝の書斎へと赴いた。いつの間にか小川にかかっていた太鼓橋は平坦なものとなり、幅も広く丈夫なものに変わっている。
脈を測る慶明は久しぶりに会うと何やら表情は暗く元気がない様子だった。
「おじさま、なんだかお疲れね」
「いや、そんなことないさ」
「薬師の不養生じゃないかしら」
「ははは。これは星羅に言われてしまったな」
星羅との一時は、慶明にとって和やかな時間だ。しかしその時間はすぐに過ぎる。
「旦那さま、奥様がお戻りです」
「そうか。わかった」
春衣に言われて慶明は立ち上がり「では、これで」と星羅に寂しげなほほえみを見せた。春衣は逆に強気な態度でちらっと星羅をみてから慶明の後をついて去った。
少しばかり居心地の悪さを感じながら、絹枝の書斎へと赴いた。いつの間にか小川にかかっていた太鼓橋は平坦なものとなり、幅も広く丈夫なものに変わっている。