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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第60章 60 面影
紹介状を持って星羅は王立図書館に向かった。場所はやはり軍師省と同じ金虎台にある。図書館に入ったことはあるが、張秘書監の管理する禁帯出資料の場所には許可が下りていないので入ったことはない。そこには高祖の兵法書をはじめとする大事な初版と外国から入ってきた書物が保管されている。
図書館は案外人が多くいて、整頓したり、書き写したりと忙しそうだ。
「張秘書監にお目にかかりたいのですが」
星羅は近くの職員に紹介状を見せながら尋ねる。
「おまちください」
見習いだろうか。同じような年頃の若い女が星羅をちらっと見て頬を染め、奥に入っていった。しばらく待っていると音を立てずに小走りで帰ってきた職員は「どうぞ、こちらへ」と案内する。
「ありがとう」
職員はこっそり「あの、軍師さまですか?」と尋ねてきた。
「まだ見習いですが」
「すごいですね」
女は尊敬のまなざしを向ける。大きな活躍がないとはいえ、軍師省に入るということは頭脳明晰ということなのだ。もう少し話したそうだったが、目的の場所についてしまったようで「ではこれで」と残念そうに去っていった。
図書館は案外人が多くいて、整頓したり、書き写したりと忙しそうだ。
「張秘書監にお目にかかりたいのですが」
星羅は近くの職員に紹介状を見せながら尋ねる。
「おまちください」
見習いだろうか。同じような年頃の若い女が星羅をちらっと見て頬を染め、奥に入っていった。しばらく待っていると音を立てずに小走りで帰ってきた職員は「どうぞ、こちらへ」と案内する。
「ありがとう」
職員はこっそり「あの、軍師さまですか?」と尋ねてきた。
「まだ見習いですが」
「すごいですね」
女は尊敬のまなざしを向ける。大きな活躍がないとはいえ、軍師省に入るということは頭脳明晰ということなのだ。もう少し話したそうだったが、目的の場所についてしまったようで「ではこれで」と残念そうに去っていった。