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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第68章 68 恋心
「星羅の父上のことは公にできないお方なのだ。もしも誰かに知られることがあれば、その方はもちろん、星羅の身に危険があるのだよ」

 黙って星羅は聞く。禁忌の恋心はダメだとわかっていても、星羅の中をさまようばかりでどこにも立ち去ってくれない。

「おじさま。春衣さんはとても長い間気持ちをこらえていたんでしょうね」
「あ、ああ……」

 話がまた春衣に戻り、慶明は虚を突かれたような気になる。

「どうやって自分の気持ちを押さえてなだめていけばいいんでしょう」
「誰か好きな男がいるのかね?」

 慶明は星羅が恋をしているのだとわかった。そしていきなり父親の話を聞きたがる。先日、王太子、曹隆明と会ったばかりの彼は、星羅の苦しい恋の相手が誰だか想像がついた。

「星羅。娘というものは初めて恋する相手は父親になるのだよ。残念だな。私が君の初恋の相手になれなくて」

 できるだけ優しく慶明は話す。
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