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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第69章 69 見習いの卒業
人が引け始め、店の者がそろそろ終いたいと言ってきた。
「ああ、もうそんな時間なのか」
「僕はそろそろ帰るよ。二人はまだゆっくりしたらいい」
遅くなると京湖に伝えてはいたが、ほどほどにしておこうと星羅は二人に別れを告げる。
「夜も遅いことだし、送ろう」
「いや、いいよ。優々であっという間に帰れるから」
「まあまあ、星雷。遠慮するな。さすがにこの時間におなご一人を帰らせるわけにはなあ」
「え?」
徐忠弘の言葉に星羅は驚きまじまじと彼の顔を見る。
「なんだ?」
「あの、僕が女だと知っていたのか?」
郭蒼樹も怪訝そうに徐忠弘を見ている。
「ああ、最近だけどな。星雷はちっとも背丈が伸びないし、声も変わらないからな、そうかなーって」
「そっか、わかってたのか」
「だからって別にどうだってこともなかったんだけどな」
「ありがとう」
「気にするなよ。女軍師目指してがんばってくれよ」
「うん!」
「じゃ、ここで。蒼樹、後は頼む」
「ああ、任せておけ」
徐忠弘は機嫌のよい顔を見せ去っていった。星羅は郭蒼樹と二人で軍師省の厩舎にむかい、それぞれ馬を引いてきた。
「帰るか」
「うん」
2人は無言で馬に乗り走らせる。思う言葉は同じで『寂しくなる』ということだった。
「ああ、もうそんな時間なのか」
「僕はそろそろ帰るよ。二人はまだゆっくりしたらいい」
遅くなると京湖に伝えてはいたが、ほどほどにしておこうと星羅は二人に別れを告げる。
「夜も遅いことだし、送ろう」
「いや、いいよ。優々であっという間に帰れるから」
「まあまあ、星雷。遠慮するな。さすがにこの時間におなご一人を帰らせるわけにはなあ」
「え?」
徐忠弘の言葉に星羅は驚きまじまじと彼の顔を見る。
「なんだ?」
「あの、僕が女だと知っていたのか?」
郭蒼樹も怪訝そうに徐忠弘を見ている。
「ああ、最近だけどな。星雷はちっとも背丈が伸びないし、声も変わらないからな、そうかなーって」
「そっか、わかってたのか」
「だからって別にどうだってこともなかったんだけどな」
「ありがとう」
「気にするなよ。女軍師目指してがんばってくれよ」
「うん!」
「じゃ、ここで。蒼樹、後は頼む」
「ああ、任せておけ」
徐忠弘は機嫌のよい顔を見せ去っていった。星羅は郭蒼樹と二人で軍師省の厩舎にむかい、それぞれ馬を引いてきた。
「帰るか」
「うん」
2人は無言で馬に乗り走らせる。思う言葉は同じで『寂しくなる』ということだった。