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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第77章 77 秘密
何年も一緒に切磋琢磨してきた郭蒼樹はこれからも、いや、一生軍師として関わり続けるかもしれない。彼は十分に信頼に値し、誠実で、正義感がある。星羅は彼だけには打ち明けようと決心する。
「蒼樹、これから話すことを絶対に誰にも他言しないと約束してくれるか?」
真剣な表情をする星羅に「もちろん」と郭蒼樹は頷く。
「殿下はわたしの――わたしの父なのだ」
「えっ?」
「しっ!」
「あ、すまない。あまりにも驚いて」
「ふふっ。蒼樹も驚くことがあるんだな」
「それは、ま、まあ」
星羅は実の母と隆明のことをかいつまんで話す。
「そうだったのか……」
「わたしも、このことを知ったのは軍師見習いになってからなんだ」
「ああ、なるほど……」
郭蒼樹は何年か前のことを思い出して反芻する。そして今現在の状況と繋がったらしく納得した。
「しかし、それはそれで大変な重要機密だな」
「そうらしいね。誰にも言わないでほしい」
「わかってる。聞いて後悔したくらいだ。まだ殿下の愛妾のほうがいいくらいだ」
「もう! やだな」
「冗談だ」
「でも、申陽菜さまには気をつけろ。朝廷でも、行事のときにも殿下を目で追うなよ」
「気を付けるよ」
「もうじき殿下は王になる。そうなると、ますます、いや、まあとにかく早く軍師にならねばな」
郭蒼樹はこれ以上星羅にプレッシャーを与えないようにと話題を変える。
「ありがとう。親子の名乗りは上げられないけど、軍師としてお仕えできるよう頑張るよ」
「その意気だ」
星羅は郭蒼樹との信頼関係がますます厚くなるのを感じていた。
「蒼樹、これから話すことを絶対に誰にも他言しないと約束してくれるか?」
真剣な表情をする星羅に「もちろん」と郭蒼樹は頷く。
「殿下はわたしの――わたしの父なのだ」
「えっ?」
「しっ!」
「あ、すまない。あまりにも驚いて」
「ふふっ。蒼樹も驚くことがあるんだな」
「それは、ま、まあ」
星羅は実の母と隆明のことをかいつまんで話す。
「そうだったのか……」
「わたしも、このことを知ったのは軍師見習いになってからなんだ」
「ああ、なるほど……」
郭蒼樹は何年か前のことを思い出して反芻する。そして今現在の状況と繋がったらしく納得した。
「しかし、それはそれで大変な重要機密だな」
「そうらしいね。誰にも言わないでほしい」
「わかってる。聞いて後悔したくらいだ。まだ殿下の愛妾のほうがいいくらいだ」
「もう! やだな」
「冗談だ」
「でも、申陽菜さまには気をつけろ。朝廷でも、行事のときにも殿下を目で追うなよ」
「気を付けるよ」
「もうじき殿下は王になる。そうなると、ますます、いや、まあとにかく早く軍師にならねばな」
郭蒼樹はこれ以上星羅にプレッシャーを与えないようにと話題を変える。
「ありがとう。親子の名乗りは上げられないけど、軍師としてお仕えできるよう頑張るよ」
「その意気だ」
星羅は郭蒼樹との信頼関係がますます厚くなるのを感じていた。