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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第79章 79 孫
星羅は玉のような子を産む。男児だった。取り上げたのは医局長でもあり、舅にもなる陸慶明だ。星羅は彼に取り上げてもらうことなど、王族でもないので畏れ多いと断ったが、慶明は自分の孫であるということで聞き入れなかった。
私生児になるだけで本来なら星羅は王族であり、生まれた子も王族なのだ。慶明は自分の孫を取り上げるというよりも、王子を取り上げるという意識のほうが強かった。
――朱家にいる星羅をほぼ毎日健診して、何かあればすぐ呼ぶようにと京湖に念を押す。
「慶明殿はとても楽しみになさってるようね」
毎日の訪問と熱心な健診に京湖ですら感心する。京湖をはじめ、彰浩も京樹も星羅が、王である曹隆明の娘であることは知らない。トラブルにならないように、星羅も、慶明も話していなかった。そのため、慶明の熱心さが過剰に見えていたのだ。
「名前は考えたの?」
「ええ、高祖から一字もらおうと思ってるの」
「うふふっ。本当に尊敬してるのね」
「男の子なら、徳樹。女の子なら徳湖」
「まあ……」
女の子の名前には京湖からとった文字を使うつもりのようで、その気持ちが嬉しくて京湖は熱くなった目頭を押さえる。
「きっと男の子よ。元気いいもの」
「お楽しみね」
私生児になるだけで本来なら星羅は王族であり、生まれた子も王族なのだ。慶明は自分の孫を取り上げるというよりも、王子を取り上げるという意識のほうが強かった。
――朱家にいる星羅をほぼ毎日健診して、何かあればすぐ呼ぶようにと京湖に念を押す。
「慶明殿はとても楽しみになさってるようね」
毎日の訪問と熱心な健診に京湖ですら感心する。京湖をはじめ、彰浩も京樹も星羅が、王である曹隆明の娘であることは知らない。トラブルにならないように、星羅も、慶明も話していなかった。そのため、慶明の熱心さが過剰に見えていたのだ。
「名前は考えたの?」
「ええ、高祖から一字もらおうと思ってるの」
「うふふっ。本当に尊敬してるのね」
「男の子なら、徳樹。女の子なら徳湖」
「まあ……」
女の子の名前には京湖からとった文字を使うつもりのようで、その気持ちが嬉しくて京湖は熱くなった目頭を押さえる。
「きっと男の子よ。元気いいもの」
「お楽しみね」