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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第101章 101 柳紅美の結婚
 暗い時勢の中、明るい話もある。柳紅美と許仲典が結婚したのだ。仲の悪かった二人だが、地方の暴動のいざこざを平定に行ったとき、民に襲われた柳紅美を許仲典がかばった。深手を負った許仲典を柳紅美が看病したらしい。許仲典の面倒を見ている間に、彼の優しさや忠義心に触れいつの間にか柳紅美は恋をしていた。

彼女の愛の告白を許仲典は当然拒む。柳紅美はあきらめなかった。もともと天邪鬼なのか、自分を厭うものに執着してしまうたちのようだ。二人の結婚は柳紅美に押し負けた形らしい。
 派手な式は上げられなかったが柳紅美はとても幸せそうだ。とげのある物言いは相変わらずだが、星羅に敵意を向けることがなくなった。  

「蒼にいさまも早く結婚したらどう?」
「国が落ち着いたらな」
「ふーん。早くしないと財務省の袁殿にもってかれるわよ?」
「袁殿? 幸平か?」
「知らないの? あたしたちの結婚式で星羅さんを見初めたらしいわよ」
「そうか」
「そうかって」
「星羅が良いと思うなら良いのではないか」
「はあ……」

 もう郭蒼樹は、星羅に興味がないのだろうかと、柳紅美はそれ以上突っ込まずに下がる。紅美は許仲典と結婚してからというもの、満たされているのかやけにお節介になっている。
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