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Q 強制受精で生まれる私
第2章 1.0度目
 先生は漏れでるそれを、タオルで壊れ物を扱うかのように、丁寧に中まで拭き取る。宣言通り膣内に軟膏を塗りたくると、毛布を私の体に被せ「着床がしやすい様にしばし安静にしましょう。お疲れでしょうから、このまま一眠りなさって構いませんよ。」と言い、足枷を外した。

 自由の身になったとはいえ、今の私には襲いかかる気力は無かった。それよりも毛布が思いの外優しく私を包んでくれ、夢の世界へと連れ去ろうとする。このままではマズイと思いつつも、誘惑に勝てず先生の言う通り、一眠りすることにした。

 薄れ行く意識のなか、これは悪い夢であり、目が覚めたら何もかもが無かったことになっていることを願いながら、私はようやく瞼を閉じた。





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