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RINZIN ー隣人ー
第12章 第十一話
 「──す、すまん……ちょっと調子に乗りすぎたっ……大丈夫か……?」

 我を忘れ、なにかに取り憑かれていたようになっていた涼太。ようやく冷静さを取り戻し、さすがにこれはやり過ぎたのではないかと不安に襲われる。

 「ンッ……へへ♡ 涼くんといっしょに私もイッちゃった……♡」
 「へ……?」
 「私はだいじょうぶだよ。ねぇ涼くん」
 「ん……? どした?」
 「もっとちゃんと仲直りしたいから、きょう泊まっていってもいーい?」

 芽生は唾液と胃液でベトベトに汚れた顔で、ニコッと笑ってみせる。そのあまりに屈託のない表情は、たった今あんなイラマチオをしていたとは思えないあどけなさだった。

 「仲直りって……べつにケンカしてたわけじゃ……つーか俺、あした仕事なんだけど……」
 「じゃあ、いっしょに眠るだけでいいから」
 「はぁ……わかったよ。その代わり朝、ちゃんと起きろよ」
 「うん……♡ ねぇ涼くん」
 「なんだよ」
 「……嫌な思いさせてごめんなさい」
 「もう……ひとまずその話はいい。俺も悪かった」
 「まだ……私のこと好きでいてくれる?」
 「だからいいって」
 「私がやなの」
 「は、はぁ……?」
 「好きって言って?」
 「……とりあえずシャワー浴びるぞ。ほら」

 そう言って涼太は芽生を床から抱えあげる。図らずもそれは、お姫さま抱っこの格好になっていた。

 「りょ、涼くん……? 重くないの?」
 「ん? てかお前めっちゃ軽いんだけど。あ、そうか。お前の体重はその乳とケツに全振りしてんだな」
 「……もぉ」
 「なんだよモジモジしちゃって」
 「なんでも……ない」
 「……ちゃんと飯食えよ。さ、風呂風呂~」

 そうして二人はシャワーを浴びたのち、その夜は同じベッドで眠った。
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