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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第4章 フェガリ
翌朝、カミリアは目を覚ますとクローゼットを開けた。中には昨日ラプティスに選んでもらった服が並んでいる。その中から1番シンプルな水色のワンピースを着ると、化粧台の前に座って髪を梳かした。
ちょうどラウルにキスをされた髪に触れ、あの時のことを思い出して顔が熱くなる。あんなにラウルを毛嫌いしていたのに、いつの間にか彼の言葉や仕草に動揺してしまう自分にうんざりする。
髪を梳かし終えたところで、誰かがドアをノックする。
「おはようございます、ソニア様。ルナです、お部屋に入ってもよろしいでしょうか?」
「えぇ、どうぞ」
入室を許可すると、ルナは品のいい中年女性を連れて入ってきた。背はルナより少し高い程度で、白髪混じりの長い髪をひとまとめにしている。優しさと聡明さが滲み出る深緑の瞳は、見ているだけで心が和む。
「お初にお目にかかります、ソニア様。貴女様の教育係を任されたサージュと申します。どうぞ、よろしくお願いします」
サージュはお腹の前で手を揃え、綺麗なお辞儀をした。カミリアは椅子から立ち上がると、サージュの前まで来て自己紹介をし、一礼する。
「ソニアです。よろしくお願いします、サージュさん」
目が合うと、サージュはにっこり微笑む。
「朝食の準備が整っております。さぁ、参りましょう」
食堂の場所を把握していないカミリアは、ふたりの案内で食堂へ行く。広々とした食堂はやはり青を基調としており、長いテーブルも青いテーブルクロスが敷かれている。屋敷の雰囲気から、青や紺色が国色なのだろうと考える。
(ここが特殊なのか、フェガリがそうなのか、どっちかしら? シャムスの貴族も、赤やオレンジのテーブルクロスを使っているのかしら?)
ふと、シャムス人の派手好きを思い出す。壁紙まで赤やオレンジにすることがある彼らなら、テーブルクロスも派手な色にしてもおかしくない。
カミリアはシャムス人だが、どちらか選べと言われたら、フェガリの食卓を選ぶだろう。
ちょうどラウルにキスをされた髪に触れ、あの時のことを思い出して顔が熱くなる。あんなにラウルを毛嫌いしていたのに、いつの間にか彼の言葉や仕草に動揺してしまう自分にうんざりする。
髪を梳かし終えたところで、誰かがドアをノックする。
「おはようございます、ソニア様。ルナです、お部屋に入ってもよろしいでしょうか?」
「えぇ、どうぞ」
入室を許可すると、ルナは品のいい中年女性を連れて入ってきた。背はルナより少し高い程度で、白髪混じりの長い髪をひとまとめにしている。優しさと聡明さが滲み出る深緑の瞳は、見ているだけで心が和む。
「お初にお目にかかります、ソニア様。貴女様の教育係を任されたサージュと申します。どうぞ、よろしくお願いします」
サージュはお腹の前で手を揃え、綺麗なお辞儀をした。カミリアは椅子から立ち上がると、サージュの前まで来て自己紹介をし、一礼する。
「ソニアです。よろしくお願いします、サージュさん」
目が合うと、サージュはにっこり微笑む。
「朝食の準備が整っております。さぁ、参りましょう」
食堂の場所を把握していないカミリアは、ふたりの案内で食堂へ行く。広々とした食堂はやはり青を基調としており、長いテーブルも青いテーブルクロスが敷かれている。屋敷の雰囲気から、青や紺色が国色なのだろうと考える。
(ここが特殊なのか、フェガリがそうなのか、どっちかしら? シャムスの貴族も、赤やオレンジのテーブルクロスを使っているのかしら?)
ふと、シャムス人の派手好きを思い出す。壁紙まで赤やオレンジにすることがある彼らなら、テーブルクロスも派手な色にしてもおかしくない。
カミリアはシャムス人だが、どちらか選べと言われたら、フェガリの食卓を選ぶだろう。