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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第9章 ♦RoundⅥ(天使の舞い降りた日)♦
―N企画営業部営業課 ○○○―△△△―×××
その番号を手慣れた様子で入力し、アドレス帳に記憶させる。
―ウシナッタカコヲトリモドシテ、ナニガワルイノ?
もう一人の自分の声が頭の中でリフレインしている。有喜菜はふいに疲労感を憶え、携帯を傍らに置き、そのままベッドに突っ伏した。身体がひどく疲れやすくなっている。これもやはり妊娠の兆候だろう。
有喜菜はやがて泥のような深い眠りの底に落ちていった。