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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第9章 ♦RoundⅥ(天使の舞い降りた日)♦
いや、子どもなんてこの際、どうでも良い。
私はもう昔の私ではない。親友だと信じていた女に大好きだった彼を横取りされて、ただ泣いて堪えていた十三歳の私ではないのだ。
―ウシナッタカコヲトリモドシテ、ナニガワルイノ? サエコガカレヲヨコドリシナケレバ、カレハワタシノモノニナッテイタカモシレナイノニ。
そう、彼を取り戻して何がいけないというのだろう?
有喜菜は清潔なタオルで顔を拭き、口許をぬぐった。再び自室に戻り、ベッドに座る。無造作に放り出されたメタリックピンクの携帯を取り上げ、ゆっくりと開いた。
ネットに繋いで検索をかけると、N企画の電話番号はすぐに見つかった。かなり大手の会社だから、様々な部署に分かれているものの、直輝が営業に所属していることは知っている。
私はもう昔の私ではない。親友だと信じていた女に大好きだった彼を横取りされて、ただ泣いて堪えていた十三歳の私ではないのだ。
―ウシナッタカコヲトリモドシテ、ナニガワルイノ? サエコガカレヲヨコドリシナケレバ、カレハワタシノモノニナッテイタカモシレナイノニ。
そう、彼を取り戻して何がいけないというのだろう?
有喜菜は清潔なタオルで顔を拭き、口許をぬぐった。再び自室に戻り、ベッドに座る。無造作に放り出されたメタリックピンクの携帯を取り上げ、ゆっくりと開いた。
ネットに繋いで検索をかけると、N企画の電話番号はすぐに見つかった。かなり大手の会社だから、様々な部署に分かれているものの、直輝が営業に所属していることは知っている。