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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第11章 ♦RoundⅧ(溺れる身体、心~罠~)♦
 その刹那、有喜菜はまたしても口走ろうとして、抑えた。
―それは、私のせいじゃない。あなたが本当の私を見ようとしなかっただけじゃない。
 今更、彼を責めたところで、喪われた過去―青春時代を取り戻せるわけではない。ただ、お互いに空しくなるだけだ。
 今は、このささやかな幸福に浸っていたい。たとえこの先、直輝とまた別れることになっても、今は彼と同じ時間を分かち合えることに感謝したい。
 おかしなものだと自分でも思った。当初の計画では、直輝を紗英子から奪えれば、それで十分だと考えていたのに、今の自分はもっと先を望んでいる。
 直輝と共に歩く未来を、ずっと変わらず大好きだった男とずっと一緒にいられることを夢見ている。
 けれど、それはけして望んではならない夢だとも承知していた。紗英子への復讐として直輝を寝取るつもりではあったけれど、彼女の思い描いていた復讐は所詮、そこ止まりだったのだ。何も紗英子から〝夫〟としての彼を奪おうとまで考えていたわけではなかった。
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