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100万本の赤い薔薇
第4章 新たな関係と思惑

「あら。
女の私からプロポーズしてしまったわ」
と、茉莉子が明るく笑った。
結依は席から立ち上がって、
茉莉子に抱きついた。
そして、長谷川はといえば、
呆然としている。
「お父さん、ぼうっとしてないで、
お父さんからちゃんとプロポーズしてよ」
と結依が笑う。
長谷川は、生真面目な顔をして言った。
「息子さんと会えてきちんと話が出来て、
2人の間に溝もなく、
一緒に過ごせるようになったら、
その時に100万本の赤い薔薇と指輪を持って、
プロポーズするから、
まずは、拓人くんからの電話を待とう!」
「ほら。
お父様って優しいでしょ?
自分より私と拓人さんのことを考えてくれるの」と言いながら、
茉莉子は涙ぐんだ。
結依は、
「ひょっとしたら、
お父さんと茉莉子さんと拓人くんと私とで、
4人家族になれるかもね」と明るく言った。
そんな日が来るのかしら?と思いながら、
鳴らない携帯をポケット越しにそっと握り締めた。
「結依に黙っていたことがあるんだ」と長谷川が言い始める。
「茉莉子さんに会ったのは2週間前だ。
正確に言うともっと前から知っていたが、
2週間前に偶然再会して、
お父さんは猛烈にアタックしてたんだ。
だから、茉莉子さんじゃなくて、
茉莉子って呼んでて…」
「そんなこと、良いじゃん。
呼び捨てはちょっと偉そうだけど、
お父さんがうんと歳上だから、
茉莉子さんは呼び捨てしても怒ったりしないでしょ?
それに、何か茉莉子さんに対して馬鹿丁寧っていうか、
よそよそしくしてるなって思ってた。
お父さん、演技下手すぎる」
と言う。
「うんと歳上じゃないぞ。
少し歳上だ」
と長谷川が意味のない反論をするが、
「手を繋ごうがチューしようが、
気にしないから仲良くしてね。
喧嘩したり、
お互いを無視し合うより、
よっぽど良いじゃない」と、
大人びた顔で結依が付け加えた。
長谷川と茉莉子は見つめ合うと、
茉莉子は耳が紅く染まり、
長谷川は照れて上を向いた。
とその時、茉莉子の電話が鳴った。
拓人の名前がディスプレイに表示されていた。
女の私からプロポーズしてしまったわ」
と、茉莉子が明るく笑った。
結依は席から立ち上がって、
茉莉子に抱きついた。
そして、長谷川はといえば、
呆然としている。
「お父さん、ぼうっとしてないで、
お父さんからちゃんとプロポーズしてよ」
と結依が笑う。
長谷川は、生真面目な顔をして言った。
「息子さんと会えてきちんと話が出来て、
2人の間に溝もなく、
一緒に過ごせるようになったら、
その時に100万本の赤い薔薇と指輪を持って、
プロポーズするから、
まずは、拓人くんからの電話を待とう!」
「ほら。
お父様って優しいでしょ?
自分より私と拓人さんのことを考えてくれるの」と言いながら、
茉莉子は涙ぐんだ。
結依は、
「ひょっとしたら、
お父さんと茉莉子さんと拓人くんと私とで、
4人家族になれるかもね」と明るく言った。
そんな日が来るのかしら?と思いながら、
鳴らない携帯をポケット越しにそっと握り締めた。
「結依に黙っていたことがあるんだ」と長谷川が言い始める。
「茉莉子さんに会ったのは2週間前だ。
正確に言うともっと前から知っていたが、
2週間前に偶然再会して、
お父さんは猛烈にアタックしてたんだ。
だから、茉莉子さんじゃなくて、
茉莉子って呼んでて…」
「そんなこと、良いじゃん。
呼び捨てはちょっと偉そうだけど、
お父さんがうんと歳上だから、
茉莉子さんは呼び捨てしても怒ったりしないでしょ?
それに、何か茉莉子さんに対して馬鹿丁寧っていうか、
よそよそしくしてるなって思ってた。
お父さん、演技下手すぎる」
と言う。
「うんと歳上じゃないぞ。
少し歳上だ」
と長谷川が意味のない反論をするが、
「手を繋ごうがチューしようが、
気にしないから仲良くしてね。
喧嘩したり、
お互いを無視し合うより、
よっぽど良いじゃない」と、
大人びた顔で結依が付け加えた。
長谷川と茉莉子は見つめ合うと、
茉莉子は耳が紅く染まり、
長谷川は照れて上を向いた。
とその時、茉莉子の電話が鳴った。
拓人の名前がディスプレイに表示されていた。

