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100万本の赤い薔薇
第4章 新たな関係と思惑
茉莉子と長谷川、そして結依の3人は、
1位のお祝いをとタクシーで桜木町にあるホテルの高層階のレストランに行った。
見晴らしも良く、
料理も美味しかった。
特にデザートの種類が多く、結依は嬉しそうだった。
「お祝いは何が良いんだ?」
と言うと、
「お祝いなんて要らない。
こうやって仲良く一緒に居られるだけで嬉しい」と言われて、
長谷川は絶句した。
茉莉子も思わず涙ぐむと、
「お父さん、茉莉子さんと結婚すれば良いのに!」
と続けるので、
長谷川は飲んでいた水を吹き出しそうになった。
「大人を揶揄うもんじゃない」と言うと、
「だって、茉莉子さん素敵だし、
お父さんも茉莉子さん、好きでしょ?」と更に口にする。
「茉莉子さんも、困ってるんじゃないか?」と茉莉子の方を見ると、
茉莉子は少し考えてから結依に言った。
「お父様はとても魅力的な方よ。
結依ちゃんも素直で可愛くて大好き。
でもね、私、離婚歴があって、
子供が居るの」
「拓人くん?」と結依が言うので、
長谷川は驚いた顔で、結依と茉莉子を交互に見た。
「拓人くんって、さっき2位だった?」
茉莉子は頷いた。
「長谷川さんには黙っていたけど、
結依ちゃんにお願い事をしたの。
拓人さんに小さい紙袋を渡して欲しいって」
「はい。ちゃんと手渡しました」
「ありがとう。
中には手紙と携帯電話を入れたわ。
運が良ければ、電話が掛かってきて、
更に運が良ければ、会えるかもしれない。
もう10年会ってないし、
会いたくないかもしれないけど。
拓人さんに会って話をして、
私と拓人さんの過去をきちんと総括して、
これからどうするかを決めないと、
自分1人だけ、幸せになることは出来ないって考えてるの」
結依は息を飲んで、
長谷川は唇を噛み締めた。
茉莉子は結依の手をそっと握りしめて言った。
「お父様はとても優しくて立派な方よ。
私、お父様のこと、大好きよ。
まだお会いしたばかりだけど、
結依ちゃんに対する深い愛情も感じたし、
私を気遣ってくださることで安心感も持っているの。
そして、結依ちゃんのことも、可愛くて仕方がないわ。
だから、すぐに…っていうのは難しいかもしれないけど、
今と変わらず仲良くさせてね。
そしていつか、
家族になれたら嬉しいわ」
と言った。
1位のお祝いをとタクシーで桜木町にあるホテルの高層階のレストランに行った。
見晴らしも良く、
料理も美味しかった。
特にデザートの種類が多く、結依は嬉しそうだった。
「お祝いは何が良いんだ?」
と言うと、
「お祝いなんて要らない。
こうやって仲良く一緒に居られるだけで嬉しい」と言われて、
長谷川は絶句した。
茉莉子も思わず涙ぐむと、
「お父さん、茉莉子さんと結婚すれば良いのに!」
と続けるので、
長谷川は飲んでいた水を吹き出しそうになった。
「大人を揶揄うもんじゃない」と言うと、
「だって、茉莉子さん素敵だし、
お父さんも茉莉子さん、好きでしょ?」と更に口にする。
「茉莉子さんも、困ってるんじゃないか?」と茉莉子の方を見ると、
茉莉子は少し考えてから結依に言った。
「お父様はとても魅力的な方よ。
結依ちゃんも素直で可愛くて大好き。
でもね、私、離婚歴があって、
子供が居るの」
「拓人くん?」と結依が言うので、
長谷川は驚いた顔で、結依と茉莉子を交互に見た。
「拓人くんって、さっき2位だった?」
茉莉子は頷いた。
「長谷川さんには黙っていたけど、
結依ちゃんにお願い事をしたの。
拓人さんに小さい紙袋を渡して欲しいって」
「はい。ちゃんと手渡しました」
「ありがとう。
中には手紙と携帯電話を入れたわ。
運が良ければ、電話が掛かってきて、
更に運が良ければ、会えるかもしれない。
もう10年会ってないし、
会いたくないかもしれないけど。
拓人さんに会って話をして、
私と拓人さんの過去をきちんと総括して、
これからどうするかを決めないと、
自分1人だけ、幸せになることは出来ないって考えてるの」
結依は息を飲んで、
長谷川は唇を噛み締めた。
茉莉子は結依の手をそっと握りしめて言った。
「お父様はとても優しくて立派な方よ。
私、お父様のこと、大好きよ。
まだお会いしたばかりだけど、
結依ちゃんに対する深い愛情も感じたし、
私を気遣ってくださることで安心感も持っているの。
そして、結依ちゃんのことも、可愛くて仕方がないわ。
だから、すぐに…っていうのは難しいかもしれないけど、
今と変わらず仲良くさせてね。
そしていつか、
家族になれたら嬉しいわ」
と言った。