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100万本の赤い薔薇
第8章 新しい息吹き
「なんか、能天気なヤツだなって思ったけど結依も苦労したんだな」と拓人が言うと、

「能天気って何よ?
でもさ、拓人くんも大変な目に合ってたんだね」と言う。


「茉莉子もだけどさ。
大変な辛い思いをしてきたからこそ、
本当に強くて優しくなれてると思うし、
だからこそ、周りの人を思い遣れるんだと思う。
俺が一番頼りないかもしれないが、
2人とも頼んだからな」
と長谷川が締めくくった。


「じゃあ、呼び名は暫定で、
お父さんとお母さんにしとこうね」と、結依が笑った。

「それと…
家事の分担とかもしていこう!
まずは、洗濯のやり方を教えるね。
料理は…私、苦手だから、
茉莉子さんに教えて貰うね。
拓人くんは、モカちゃんのお世話だな。
茉莉子さん、転ばないようにリード持つのは拓人くんね。
ほら、急に走り出したりしたら、危ないじゃん」

「なんか、姉ちゃんぶってる」

「だって、1学年上なんだから、姉ちゃんでしょ?
なんなら、お姉様って呼ぶ?」

「結依のくせに、生意気だよ。
背だって小さいくせに」

「拓人くんより高かったら、
大女でモテなくなっちゃうもん」

「なんだよ。
女子校で、ボーイフレンドも居ないくせに」

「失礼な!
拓人くんだって、ガールフレ…」

「はいはい。
仲が良いのは良いんだけどさ。
そろそろ寝なさい。
明日も学校だろう?
お弁当、どうしようか?」

「明日から半日だよ?」

「僕も」

「じゃあ、帰って来てから、なんか飯食って、
それからお見舞い、頼めるかな?
俺は仕事終わってからだから遅くなるし、
面会時間内に間に合わないかもしれないから」

「はーい」


3人はマグカップを片付けて、
それぞれの寝室に入った。


長谷川は階下に降りると、身支度を整えてバーに向かった。
そして、ママに健太の連絡先を訊いた。


「あらー。
もう大阪のご実家に帰っちゃったわよ。
名刺が確か…
あったあった!
裏に実家の住所、書いてあるわよ。
前に何か、送っていただいた時にメモしといたの。
確かね、実家はお店兼用になってて、
居酒屋さんか何かをしてるって…」

携帯番号と実家の住所、電話番号をメモして、
お礼を言った。

「今度はふたりでゆっくり来ます。
ご報告もありますので」と挨拶をして、店を出た。
携帯を鳴らしてみたが、コールだけで留守電にもならなかった。
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