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100万本の赤い薔薇
第8章 新しい息吹き
でも、あのオバさんは、そういうことも気に入らなくて、
僕を何度も鞭で打った。

「ほら」っとTシャツを脱いで背中を見せると、
だいぶ色は薄くはなっているが、無数の傷痕が残っていた。

「なんてことを!」と、長谷川は背中に触れて、抱き締めて泣いた。

そういえば、パンツ姿で風呂上がりにフラフラする自分と違って、
拓人はいつもきちんと服を着て、ボタンなども常にしっかり留めているのを思い出した。


あのオバさん、僕にだけじゃなくて、お父様のことも鞭で打ってたよ。

「あの女のことが好きなの?
許さない!」

そう言って、散々鞭の音がしたかと思ったら、
今度は泣きながら謝った後、声がするんだよ。
ほら、喘いでるようなヤツね。


狂ってる。
そう思った。


その後のことは、知ってるよな。
結依がお母様の手紙を渡してくれたけど、携帯は取り上げられちゃってさ。
でも、手紙は肌身離さず持ってたから、なんとか連絡出来て、
送り迎えのヤツをまいて、ここまで来れたんだ。

ホント、結依には感謝してる。


家裁で、あのオバさんがお母様を刺そうとした後、
お母様をもっと苦しめる為にと、僕の方に向かって来た。
お母様が僕をドアの向こうに押しやって刃先がお母様を掠めた後、
お父様がお母様との間に入って、結局刺し殺された。

あのオバさんは、メスで首を掻き切って死んだのは自業自得だと思った。

お父様は…
本当はお母様のことを愛していたのかもしれないって、
後になって思えるようになった。

そして、そんなことを全て合わせて、
長谷川さんが、いや、お父さんが受け止めて、
お母様も僕も結依も包んでくれるって思えた。

これからは、弟か妹かわかんないけど、
産まれてくる赤ちゃんも含めてだね。


でもさ…
やっぱ、パパは無理。
お父さんで良いじゃん?


そう言って、拓人は話を終えた。
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