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100万本の赤い薔薇
第2章 初めてのデート
健太にとっては運命の水曜日がやってきた。

正直なところ、前日から仕事が手に付かないまま、
何をしているのかも自分で判らないほど気持ちが浮ついていた。


店のセレクトは、
待ち合わせ場所からの距離を優先することにしたが、
茉莉子の好みを訊くのを忘れていた。


渋い定食屋に連れていくより、
最初は少しお洒落な処がデートっぽいかなと思い、
ベトナム料理屋に予約を入れた。


問題は、薔薇だ。
とても、会社には持っていけないし、
店に向かう途中に花屋に寄っていたら、
到着時間に遅れてしまう。


以前、バーでママと話している時、

100万本の薔薇の花束、
貰ったら感激しちゃう

と茉莉子が言っていたのを思い出して、
更に悩んでしまった。


残業しながら、
今日はバーには行けないなと思い、
連続して飲みに行ってたら、
月末に財政難になるしな。
気いつけよう!

と、健太は少し気持ちを引き締めた。


その時、ふとアイディアが浮かんだ。


これだ!!


他の社員が帰り始めた後、
健太はマックを使ってデザインを始めた。

英語のスペリングは、
Google先生に確認してと…


黙々と作業を続け、
印刷すると、


「よっしゃー」

とガッツポーズをした。


「カットもしてと」

ブラックバードを口ずさみながら、
目的のモノを完成させた。


時計を見たら、終電間近になっていたので、
慌てて帰り支度をする。


少し離れたブースには、
自分を可愛がってくれている課長の今井が、
まだパソコンに向かっていた。


「今井さん、お先します!」
と声を掛けると、

「遅くまでお疲れさん」
と、ディスプレイから目を離すことなく、
返事が来た。

締め切り仕事に追われているんだろうと思い、
小さくベコリとお辞儀して会社を出た。



そして、水曜日がやって来た。
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