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100万本の赤い薔薇
第2章 初めてのデート
1時過ぎにと言っていたのに、
昼休み終わりに取った電話が長引いて、イライラしていた健太は、
1時過ぎにようやく会社を飛び出すことが出来た。


約束の場所に向かって走りながら、
本当に茉莉子が来てくれてるのか不安になる。

何しろ、約束した夜は酔っ払ってフワフワした気持ちだったから、
翌日に電話で確認しておけば良かったとも思った。


そんなことは杞憂に終わり、
茉莉子は姿勢良く待ち合わせ場所に立っていた。



「走らなくて良かったのに!」

と、茉莉子がハンカチを渡しながら笑う。



「すんません」

と言いながら、

「こんな息が上がるなんて、煙草のせいだな」

と健太が汗を拭きながら言う。


「お店はどちらかしら?」

「えっと、ベトナム料理で。
好き嫌いとか、アレルギーとかあります?」
と尋ねたが、
微笑みながら首を横に振るので、
多分、ないってことだろうと思った。

健太が先導するように先に歩き出すが、
ふと振り返ると少し茉莉子との間に距離が出来ていた。

歩く速度を落としながら、
流石に腕を組んだり、手を繋ぐのは無理だなと健太は判断した。



「ここです!」
と、茉莉子に言い、
入り口のスタッフに名前を告げて、
Aコース早めで!と小さい声で伝えて店に入ると、
昼のピークは過ぎていて、
窓際の席に案内された。


前菜は生春巻きと揚げ春巻きのハーフ&ハーフ
そして、チキンのフォー


茉莉子は姿勢良く座って、
ゆっくり優雅に食べる。


揚げ春巻きをフォークとナイフで切った後も楽しそうにのんびり少しずつ食べる。

「ごめんなさい。
私、猫舌で」
と、フォーになると余計にゆっくりになる処が可愛い。

合間に健太に話し掛けるが、
健太は緊張していて半分くらいしか話が聞けない。


デザートは甘過ぎて、
健太はパスした。


食後のベトナムコーヒーを頼む時に、

「健太さん、甘いの苦手なんじゃない?」
と言ってくれて、
スタッフに、

「コーヒーのコンデンスミルク、
抜いてくださる?」
と言ってくれたことに、

なんか、やっぱりオトナだ!

と健太は感動していた。



その時、茉莉子のバッグの中から静かに携帯の着信音が聴こえた。




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