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水曜日の恋人
第12章 マダムへの道
棺の中に、生前愛用していたバッグや指輪を入れたかったけど、
葬儀会社からは炉に負担が掛かるのでと断られてしまって、
そのまま持ち帰ることになった。
酒井さんは、
「香織が嫌でなければ使ってあげて?」と言うけど、
とても私には似合うものではなかった。
「そんなことないよ。
似合うと思うし、
似合わないと思うなら、
似合うようになれば良いよ」と言った。
ふと振り返った時に、
マダムがまだ、そこに居るような気がした。
マダムの香りがすることもあった。
せめて…と思いながら、
バッグを丁寧に拭いたり、
貴金属を磨いて、
マダムの写真の前に置いたりして過ごした。
酒井さんと一緒に暮らすようになっても、
なんとなく一緒に夜を過ごすのは、
不思議と水曜日だった。
大学時代で建築学科だったことを酒井さんに話すと、
「本当に?
だったら、うちの仕事、手伝って貰えないかな?」と言われた。
花のレッスンと生け込みは、
どうしても私にというお客様以外は、
蒼くんに任せることが多くなり、
酒井さんの会社で仕事をしながら、
久し振りに資格試験の勉強も始めた。
することはたくさんあるので、
水曜日の恋人のペースがちょうど良かったのかもしれない。
以前のように激しく愛し合うことは少なくなってはいた。
そして、
以前は酒井さんに翻弄されていた私が酒井さんを翻弄するように、
酒井さんのことを攻め立てるようになっているような気がした。
私が酒井さんの上に乗って腰を振りながらクリトリスを擦り付けていると、
マダムも一緒になって、私の腰を押さえつけて、動かしているような気になったりした。
葬儀会社からは炉に負担が掛かるのでと断られてしまって、
そのまま持ち帰ることになった。
酒井さんは、
「香織が嫌でなければ使ってあげて?」と言うけど、
とても私には似合うものではなかった。
「そんなことないよ。
似合うと思うし、
似合わないと思うなら、
似合うようになれば良いよ」と言った。
ふと振り返った時に、
マダムがまだ、そこに居るような気がした。
マダムの香りがすることもあった。
せめて…と思いながら、
バッグを丁寧に拭いたり、
貴金属を磨いて、
マダムの写真の前に置いたりして過ごした。
酒井さんと一緒に暮らすようになっても、
なんとなく一緒に夜を過ごすのは、
不思議と水曜日だった。
大学時代で建築学科だったことを酒井さんに話すと、
「本当に?
だったら、うちの仕事、手伝って貰えないかな?」と言われた。
花のレッスンと生け込みは、
どうしても私にというお客様以外は、
蒼くんに任せることが多くなり、
酒井さんの会社で仕事をしながら、
久し振りに資格試験の勉強も始めた。
することはたくさんあるので、
水曜日の恋人のペースがちょうど良かったのかもしれない。
以前のように激しく愛し合うことは少なくなってはいた。
そして、
以前は酒井さんに翻弄されていた私が酒井さんを翻弄するように、
酒井さんのことを攻め立てるようになっているような気がした。
私が酒井さんの上に乗って腰を振りながらクリトリスを擦り付けていると、
マダムも一緒になって、私の腰を押さえつけて、動かしているような気になったりした。

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