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水曜日の恋人
第12章 マダムへの道
気怠い心地良さの中、
ぼんやり2人横たわっている時、
ふと、酒井さんが言った。


「香織、最近、生理来てる?」

「!!」

そういえば、マダムの急変から葬儀と目まぐるしくしていて、
その後も新しいライフサイクルになったことで、
気にしていなかったけど…確かに来ていなかった。



「そういえば…」


「明日、病院に行ってみるか?」


「でも…」


そうだった。
マダムから、再婚するようにと言われていたのに、
まだ婚姻届を出すことすら、していなかった。


「試薬みたいので、確認してから病院に行く?
だったら、明日、買ってくるよ」と言って、

「今夜はとにかく、ゆっくり寝よう」と額にキスをして、
ほどなく酒井さんは軽いイビキをかきながら眠ってしまった。


私はなんとなく、眠れずにいた。

…最後の生理はいつだっけ?
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