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水曜日の恋人
第1章 出逢い
「はぁ。引っ越し先、探さなきゃ」

思わず声に出てしまった。
まさか、自分が離婚するなんて、
思ってもみなかった。


大学卒業して、まずまずの会社に入って3年目に会社の先輩と結婚。
子供が出来るまではとそのまま仕事を続けてるうちに、
いわゆるレスになってた。

姑さんからは、
「まだなの?」というプレッシャーを掛けられてたけど、
一人じゃ子供作れないし、
誘っても疲れてるって断られてるうちに、
どうでも良くなってた。



社内のチャットツールで、
突然、他の部署の女性から連絡が来たのは3ヶ月ほど前だった。
名前も知らない人だったが、

「佐藤香織さま
折り入ってお話したいことがあります。
本日の夜、お時間をいただけませんか?」
とあった。

佐藤は旧姓なのに?と思いながらも、
あまり深く考えず、

「19時で如何ですか?
折り入ってとありましたので、
駅の向こう側にある店舗で個室の予約をさせていただきました。
予約は佐藤香織で取りました。
店名は…」
と返した。

もしかしたら、その時点でどんな話か、
予想してたのかもしれない。


先にお店について待っていたら、
落ち着いた格好の女性が入ってきた。
面識があったかどうかも思い出せなかったが、
念の為、会話を仕事用のレコーダーで録音した。

飲み物を注文してほどなく、
絵に描いたようなことを言い出した。


「英一さんと別れてください。
私、彼の子供を妊娠してるんです」

「英一さん、貴女のことはもう、女性として見れないって言ってます。
お子さんも居ないなら、離婚しても別に影響ないですよねっ」


いやいやいや、影響あるわよ。
仕事、続け難いじゃない。

と心の中で思ったけど、
彼女は一方的に、
彼と自分がどんなに愛し合ってるかとか、
自分の年齢を考えると、
子供は堕ろせないとか、
捲し立てる。


英一さんって、
歳上の、こんなに喋る女が好みだったのね。

物凄く醒めた気持ちで観察してたら、

「貴女のその、醒めたような目付きが嫌いって、
英一さん、言ってたわ」
と、鬼の首を取ったような顔で言った。


なんか、ほぼ初見のオバさんに、
何でこんなことを言われなくちゃいけないの?と思ったら、
更に冷静になっていた。

「ご用件はそれだけですか?
では、然るべき対応をさせて頂きます」と言って席を立った。

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