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先輩!彼氏にしてください!
第2章 ギトギト青春ライフ



教室に戻った私は自分の席に座るとヘナァと机に突っ伏した。



「……苦しい…」


「食べすぎたんでしょ」


「………うん」


「ほのかの好みが分からないからって何種類か用意してたやつ、ぜーーんぶ食べちゃってたもんね」


「……ん…」




仕方ない。


美味しかったんだし、残しちゃいけないって言う教育でされたし、食べ物に罪はない。



「ほのか、ほだされ掛けてない?」


「ない!!」



やめてくれ…ホント。


私はもっと爽やかな青春を望んでいて───…



───────────── 全部食べてもらえるなんて! 僕本当に幸せです




「っ………キラキラした笑み振りまきやがって」


「なんか、ほのか後輩くんと出会ってからちょっとキツくなったよね」


「あ?」


「そういうとこ。昔はムキになったり、しなかったじゃん」



たしかに麻理の言う通りかも知れない。


でも、だ



「訳も分からずキモチワルイ男に付き纏われてたら誰でもそうなるでしょ!?」


「そっちのほのかの方が素っぽくていいと思うよ。それに後輩くん、言うほどキモチワルくないじゃーん」


「麻理、さっきの谷川くんの発言ちゃんと聞いてた?」


「聞いてたよ。『食べてもらえて僕幸せです〜』ってニコニコしてたじゃん」



いや、肝心なのはそのあと…だ。



「『このお箸とお弁当、記念に洗わないで取って置こうかなぁ』とか言ってたじゃんっ……」


私の言葉を聞いて、麻理は、言葉を詰まらせたあと聞こえないとばかりに自席に座った。


都合のいいことばかり耳に入れて……


全く…親友ならもっとちゃんと私を大切にしてほしいものだ。


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