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イケメンの向こう側♡
第11章 能面高校生
俺の席は一番窓際の後ろから2番目。
鞄を置き中からノートや教科書等を出していると、
「あーーーーあ、早く夏休みにならね―――かなぁ」
そう言って倫太郎がふて寝をするようにして顔を伏せ座った。
「お前部活は???」
俺が横を向いて座って倫太郎に言うと、倫太郎はすっげーいやな顔をして・・・・。
「合宿とか言ってたっけなぁーーーー・・・はぁぁ・・・。あっち――中の部活ってマジできっついから!お前分かる????」
(笑)(笑)
そうだろうな(笑)
「堂本君は夏休みはやっぱり沖縄???」
トイレから戻った夏帆が斜め前の席にカバンを置き椅子に座って言った。
沖縄かー・・・。
涼と淳がいる北谷でも行くか。
「いーな、沖縄ーーー・・・。」
倫太郎はまた顔を伏せて言った。
(笑)
「お前部活休みの日ないの???」
そう言うとちょっと顔を上げ
「あるけど家にそんな沖縄行くような金ねーーし・・・。」
(笑)
「いーなぁ!!私も行きたいッ!沖縄っていくらあれば行けるの???」
恥ずかしい話、俺は学生時代までは親の金で過ごしていた。
バイト・・・はしたことはなく、バイトする時間があるなら経営の勉強をしろと言われていた。
しかし親父が金をくれないってことはなかった。
困る生活もしたことはなく行きたい時に沖縄に行き好きなものを買い好きなものを食った。
でも別に何でも手に入るとは思ってはいない。
金で買えないものもある、その方が大事なんだ!そう親父には言われてきた。