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イケメンの向こう側♡
第41章 初めて泣いた日
祐司side
「どけっ・・どいてくれっ・・・!!!!!」
凄い煙が・・・・。
「沙帆ッ・・・・沙帆・・・・・」
かき分けてもかき分けても・・・・
人がッ・・・・・。
「祐司待てーーッ・・・・」
後ろから圭太さんの声が聞こえるが・・・無理だ。
お願いだ・・退いてくれッ・・・沙帆を・・・沙帆をッ!!!!
必死で人を退け一番前に乗り出し・・・・
上を見ると・・・。
真っ黒い煙が窓から噴き出している・・・・・。
消防隊員が梯子をかけ・・・
早く・・・早く・・・・・
居てもたっても居られなくなり・・・ビル脇の階段に走って行った。
「危ないッ!!!近づかないでくださいッ!!!!」
うるさい・・・沙帆がいるんだ・・・
救急隊員を押しのけビルに近づいた・・・。
「何してんだッ!!!近づくなッ!!!」
腰を抑えられ・・・・
「放せッ!!!!沙帆がいるんだッ・・・中に沙帆がいるッ!!!!!」
凄い煙で・・・
窓ガラスが割れた・・・。
・・・・・ッ
目の前に降り注ぐ・・・ガラス・・・・。
「沙帆ッ!!!!!!!」
狂ったように階段に・・・・
「おいっ!!!死ぬぞッ・・・・・」
消防隊の男につかまれ・・・・。
ドンッ・・・と消防隊の男を突き飛ばし・・・・・
「早く助けてくれッ・・・・・・中にまだ居るんだろッ!!!!」
お願いだ・・・・
誰か・・・・・。