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月琴~つきのこと~
第2章 第一話【宵の月】 二
 その真実から眼を背けることはではきない。眼を背けてはならない。
 二人は出逢ってしまったのだから―。
 治助の熱い唇を小文は身体を慄わせながら、受け止めた。月と花だけが二人の口づけを静かに見下ろしていた。

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