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咲くのも、散るのも
第1章 予期せぬ再会
通りの桜並木は街路灯に照らされて、白くぼんやりと光っていた。住宅街なので見物客がいるわけでもなく、しんと静まり返っていた。

拓海は軽い足取りで、萌絵の前を歩いては、振り返って萌絵の横に戻ってくる。

街路灯の柱につかまって体をぐるっと回してみたり、石段に上ってみたりと楽しそうだ。

「もう少し落ち着いて歩けないの?」

萌絵が言うと、戻って再び横を歩きだした。
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