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咲くのも、散るのも
第1章 予期せぬ再会
萌絵はバスルームで部屋着に着替え、ガウンを羽織って部屋に戻った。拓海はジャケットを脱いで、長袖のTシャツ姿でゆったりとソファに座っていた。勝手にリモコンを取ってテレビを見始める。

萌絵は時間をかけてカモミールティーを淹れ、拓海の前にそっと置いて、ソファのはす向かいの床にクッションを敷いて座った。

桜の季節の夜は寒い。冷え切った指先で萌絵もカップを手に取った。

時間がゆったりと過ぎていく感じが心地よかった。

しばらくぼんやりとテレビを眺めた後、拓海に毛布を渡した。

拓海はテレビを消すと、毛布をすっぽり頭にかぶり、寝息を立て始めた。
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