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咲くのも、散るのも
第1章 予期せぬ再会
白いカーテンの隙間から、萌絵の額に朝日が差し込んでいる。
目を細めて起き上がると、もうそこには拓海の姿はなかった。
萌絵は長い溜息をついた。
一日の間に二人の男と別れることになるなんて。
こんな目に合うのなら、しばらくの間恋愛はいらない。集中して仕事に取り組もう。そして、フラワーデザイナーとして、独立するんだ。
そう、頭では考えている。
でも、鏡を見ればどうだ、使い古されたぼろきれみたいに、ずたずたに傷ついた女の顔が映っていた。