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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
柔らかくてぬめぬめした感触に、全身の力が抜けて、萌絵は手足を広いベッドに投げ出して大の字になった。

「萌絵はずるいよ。拒みもせず、応えてもくれなかった」

「ずるいのは拓海のほうでしょう」

(結婚するくせに)

萌絵は心の中で毒ついた。

(結婚をやめる、とは言ってくれないのね)

今さら拓海に何を求めているのか。子供じみた自分がおかしかった。
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