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ラストソング
第1章 出会い
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いよいよ明日はレコ発ライブだ。
まあ、レコードじゃなくてCDだけど。
仕事を定時で切り上げてからスタジオで最終のリハーサルをやって、
酒も飲まずに帰宅した。
自分たちで自主レーベルを立ち上げて通算3枚目のアルバムになる。
固定客も増えている。
ライブの予約もいつも以上に取れている。
でも…と、俺は少し苛立っていた。
「どうした?洋平。
飲んで帰らないのか?」と、ギターのリョウに言われた時も、
「本番の前夜に酒、飲むなよ」と真顔で言ってしまった。
もう、30歳だ。
これでメジャーデビュー出来なければ、
バンドを解散しようか?
とすら思っているのに、
メンバー達が気楽に見えて、温度差を覚えたからだろうなと、自分で分析した。
ベースはサポートなので、
さっさと帰っていたし、
ドラムの紅一点のサクラも疲れているようだった。
「とにかく、最高のパフォーマンスをしたいから!」
そう言って、2人と別れて家に向かった。
帰宅すると直子が缶チューハイを飲みながらテレビを観ていた。
「おかえり」と言うが、こっちを見ることもない。
いつものことだ。
直子は、メンバー替えて新たに今のバンドを始めた頃、良くライブハウスに来ていた。
ファンだと言って、ライブ後にメンバーと一緒に飲むようになり、
お決まりのようにお持ち帰りしたのが3年程前だった。
3歳違いだと言っていたが、本当はもっと歳上だった。
マネージャー気取りで、ライブで写メを撮る女の子達を、
「撮影禁止だから!」と蹴散らしたり、
グッズ販売手伝ってくれてるうちに、
同棲するようになった。
昼間はどこかでOLをしているらしいが、詳しくは聞いていない。
一緒に住んでみると、家事もしない。
俺も昼間は、プログラマーの仕事をしている。
余暇は基本、バンド活動に当てているが、
直子は最初こそ、音楽活動を全面的に応援してくれるかのようで、
プライベートでも適度にセックスも出来て、上手くいっていたように感じてたけど、
この頃は、ファンの女の子達に対する直子の嫉妬と、
家でのだらしなさばかりが気になってはいた。
ただ、それをやんわり指摘すると、
怒り狂って手がつけられなかったりするので、
最近はスルーしてる感じだ。
まあ、レコードじゃなくてCDだけど。
仕事を定時で切り上げてからスタジオで最終のリハーサルをやって、
酒も飲まずに帰宅した。
自分たちで自主レーベルを立ち上げて通算3枚目のアルバムになる。
固定客も増えている。
ライブの予約もいつも以上に取れている。
でも…と、俺は少し苛立っていた。
「どうした?洋平。
飲んで帰らないのか?」と、ギターのリョウに言われた時も、
「本番の前夜に酒、飲むなよ」と真顔で言ってしまった。
もう、30歳だ。
これでメジャーデビュー出来なければ、
バンドを解散しようか?
とすら思っているのに、
メンバー達が気楽に見えて、温度差を覚えたからだろうなと、自分で分析した。
ベースはサポートなので、
さっさと帰っていたし、
ドラムの紅一点のサクラも疲れているようだった。
「とにかく、最高のパフォーマンスをしたいから!」
そう言って、2人と別れて家に向かった。
帰宅すると直子が缶チューハイを飲みながらテレビを観ていた。
「おかえり」と言うが、こっちを見ることもない。
いつものことだ。
直子は、メンバー替えて新たに今のバンドを始めた頃、良くライブハウスに来ていた。
ファンだと言って、ライブ後にメンバーと一緒に飲むようになり、
お決まりのようにお持ち帰りしたのが3年程前だった。
3歳違いだと言っていたが、本当はもっと歳上だった。
マネージャー気取りで、ライブで写メを撮る女の子達を、
「撮影禁止だから!」と蹴散らしたり、
グッズ販売手伝ってくれてるうちに、
同棲するようになった。
昼間はどこかでOLをしているらしいが、詳しくは聞いていない。
一緒に住んでみると、家事もしない。
俺も昼間は、プログラマーの仕事をしている。
余暇は基本、バンド活動に当てているが、
直子は最初こそ、音楽活動を全面的に応援してくれるかのようで、
プライベートでも適度にセックスも出来て、上手くいっていたように感じてたけど、
この頃は、ファンの女の子達に対する直子の嫉妬と、
家でのだらしなさばかりが気になってはいた。
ただ、それをやんわり指摘すると、
怒り狂って手がつけられなかったりするので、
最近はスルーしてる感じだ。
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