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ラストソング
第3章 甘い生活
朝起きて、携帯を見ると、美和さんからLINEが来てた。

!!!

居候しても良いって書いてある。
頬っぺたを抓ってみた。
痛い。
夢じゃない。


「ありがとうございます!
感謝します!!」と
LINEしたけど、既読にはならない。

直ぐに読まないのがいつものことだと思うようにした。


スーツを着て、時計を嵌めて、
仕事用のバッグを持った。


「仕事に行って来ます。
今日は残業になると思います。
帰る時に、LINEします。
あ!
おはようございますと言うの、
忘れてました」と打ち込んで、
家を出た。


コンビニでゼリー飲料とお握りを買って出社し、
死ぬ程忙しい月曜日をやり過ごした。

ライブの為に、金曜日に半休を取ったツケだから仕方ない。

そして、今週も金曜日は午後半休だから、
その分どこかで帳尻合わせておく必要もあるからなと思った。


22時過ぎると、上からお叱りを受けるから、
仕事を切り上げることにした。
まだ、デスクに座っている人も居た。


「お先に!お疲れ様です」と声を掛けて会社を出た。


そして、美和さんにLINEした。

「今、会社を出ました。
30分ちょいで帰宅します」


珍しくすぐに既読がついて、返信が来た。


「夕食は?」


「食ってません」


「判った」


ん?
判ったって何だ?
食べてないことが判ったってことかな?
そう思いながら帰宅した。


念の為、ドアを開ける前にチャイムを鳴らして、
「ただいま」って言いながらドアを開けた。


奥のキッチンから顔を出して、

「おかえり」と声を掛けてくれる。


「手を洗ってうがいしてね。
なんなら、シャワーも浴びちゃって!
悪いけど勝手に下着とTシャツ、
洗面所の引き出しに移させて貰ったから。
左の1番上の段ね!」


「はーい」と返事して、言われる通り、
うがいして手を洗ってから、
シャワーを浴びた。

出たら、洗濯機にワイシャツとTシャツ、パンツと靴下を入れた。


「あっ!洗濯機に入れる時、ネットに入れてね。
間違えて乾燥機掛けちゃうと縮むから」と言われた。


あれ?っと思ってリビングに入ると、
ソファの上に畳んだ洗濯物が置いてあった。


「靴下とかは縮むから乾燥機ダメよ。
下着も素材の関係で縮むヤツ、あるからね」と言われて、
見ると靴下は小学生用みたいになってた。
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