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ラストソング
第9章 新たな挑戦
お開きの時間になった。
お客さんたちを見送って、出演者だけになった。

社会人ばかりのスカバンドは、
翌日の仕事があるからと挨拶して帰って行った。


残ったメンバーに、
美和さんが言った。


「大事な話があるから、
ちょっと家に来て貰っても良いかな?」と言った。


打ち上げで飲みに行くのが普通だけど、
こういう展開もなかなか無いと思いながら、
3台のタクシーに便乗して美和さんのマンションに向かった。


美和さんと2人になれたので、
俺は言った。


「レコ発ライブ終わったから、俺、出て行きます。
荷物も運び出しました。
結構近くにしちゃいましたけど」と言うと、

「えっ?いつの間に?」と驚いていた。


そして、
「レンくんとお幸せに!」と言うと、


「何?それ?」と美和さんは不思議そうな顔で言った。


「私、レンくんとは何にも無いよ。
言ったでしょ?
年齢差18歳なんだから、
何も始まらない。
親子ほどの歳の差なんだよ?」と、
少し寂しそうに言った。


「えっ?だってキスしたりは?」


「まさか!
ライブの前にギュッとして貰うけど、それ以上なんて!」と言う。


「レンくん、美和さんのこと、大好きでしょ?」


「それは、どうなの?
単にギターを弾ける、頼れるオバサンって思ってるのよ」と答えた。


「ちゃんと訊いてみた?
美和さんは、ちゃんと想いを伝えたの?」


美和さんは首を横に振った。


「レンくんに訊いてみると良いよ」と、
2人を焚き付けて応援するようなことを言ってしまった。


「良いんだよ。
3週間、一緒にバンド活動出来て幸せだった。
寝ても覚めても、レンくんとレンくんのバンドのことばかり考えてられて、
演奏前に怖くてしょうがなくて震えてる時に抱き締めて貰えるだけで、本当に幸せだった。
それだけで、これから何とか独りでやっていけると思えるくらい…」

美和さんは肩を震わせて泣いてる。

俺は肩を抱き寄せて、手を握り締めた。


「洋平さんも居なくなっちゃうしね」


「えっ?」


「支えてくれて、ありがとう。
それに、勇気をくれてありがとう」


「俺の方こそ!」
それ以上、何も言えなかった。

やっぱり、俺、
美和さんが好きで一緒に居たいんだと思った。
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