この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あおい風 あかい風
第3章 まよい
 碧は 伊藤順平に対して 今までどおりにできなくなってしまった。
 怜子が好きかもしれない男としてみてしまう。
 頭が良いのがわかるひとひねりした冗談で よく人を笑わせている。女子に対しても 構えず話しかけてくる。おしゃべりではないが 陽気な雰囲気 がある。背が伸びるときに 体重がついていけなかったのか やや痩せている。

  ふうん。怜子は こんなタイプが好きなんだ。

 そう思ってみると 碧は 松本大輝以外の男の子について どんな人なのか考えてみたこともないのに気づいた。どの男子も ただ名前のある人間でしかなかった。みんな 好きな人がいて その人と一緒にいられる時間のために何かしたいと思っているのかもしれ ない。何人かは 誰かから好かれていて そのことに気づいていないのかもしれない。
  怜子が気づいたことに 碧が気がつかなかったように。

 一度 試験終了後 早めに下校する大輝をみかけた。すぐに大輝も気がつき 碧に向かって片手を挙げた。
  「まぁ このひとって」と思った。
 「なんて まっすぐなんだろう」人が見ているのに わたしなんかに 挨拶して。
 どきどきして 感動して 碧は 胸のあたりで小さく手を振った。大輝が笑ったような気がしたが 間違いかもしれない。
/107ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ