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あおい風 あかい風
第7章 電車
 それからも 何度も 佑介は結月を求めた。
 いつか 変わるかもしれない、忘れてくれるかもしれない、と 諦められなかった。
 自分に馴染み 応え 自ら開いてくれる時がくるかもしれない。
 しかし どんなに結月を悦ばせても そのあと一体感が得られることは決してなかった。そのたびに うつろに傷ついた。


 「死んだ男には 勝てないな」


 ときとして 結月を 踏みにじってしまいたい気持ちになることがあった。ひたすら大事に思っているのに 応えてもらえない苛立たしさ。
 着ているものを脱がせても 抵抗しない。キスにも愛撫にも素直に応える。身体が悦んでいても 結月の心は無関心なのだ。いつも乾いていた。

 結月の身体は まるで提供されたかのように たやすく手に入った。
 求めれば 簡単に組み敷くことができた。 ただ、それ以上は 何も手に入れることができなかった。
 佑介が欲しいのは 心が住みついた結月の身体だった。


 佑介は うつむき 自分を寄せつけない結月に 別なやり方で応えてほしいと伝えた。
 
  結月は 求められるまま フェラチオを学んだ。
 
 佑介は 何かすればするだけ 結月の心が 次第に自分から離れていくことに気づいたが すべもなく もがき続けた。結月を手放すことができなかった。焦りとともに 執着が増した。

  引き止めるために 結月の罪悪感も利用した。
  他の女の子ともつきあったりした。
 何をやっても 結月の芯の部分を揺さぶることができなかった。

 佑介から おおらかさ 明るさが剥がれ落ち 饒舌が消えていった。

 いよいよ 結月は 遠くなっていった。

 結月は 佑介が明るさを次第に失っていくのには気づいていた。最初のころ 耳を楽しませてくれたリズミカルな話し方が消えた。
 自分のせいかもしれない、と思ったが どうするかは考えなかった。それは 佑介が決めることだと思っていた。

 へスター・プリンは なぜあの人生を選択したのだろう。愚かだから?

 
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