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Memory of Night 2
第13章 投影

その日の客入りは、本当に異常なほど多かった。六時過ぎの時点でほぼ満席。座席のない丸テーブルを囲み、立ち飲みの客もちらほらと居るくらいだ。
今日のショーは七時半かららしく、まだ一時間以上ある。それなのに、だ。
普段よりもかなり多いはずのスタッフ達も騒然としていた。
「あ、ちょうど良かった。翡翠ちゃーん、このドリンク、真ん中のソファのカップルに持ってって」
「はーい」
カクテルをトレイに乗せる。その瞬間、今度は別のスタッフに声をかけられた。
「そのまま入り口横の男の子達からオーダー取ってきてくれる?」
ほぼ同時に、今度はフロアから。
「すみませーん、誰かご新規様二名案内行けますかあっ? 会員登録まだなんですけど手がまわんなくてーっ! あああ、翡翠ちゃんおはよー、ちょうど良かった案内行ける?」
「……会員登録って、やったことないんですけど同意書かなんか書いてもらうんでしたっけ」
「あ、だよね、オッケーあたし案内入るから、ドリンクとオーダーお願い」
「はーい、すみません」
パタパタと店の受付の方に走っていく女性スタッフ。
宵もすぐにドリンクを運びにフロアに出た。
(なんか、居酒屋のバイト思い出すなー)

