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Memory of Night 2
第50章 episode of 0
多分、彼女の性格的に嫌がりはしない気がした。信頼している人物であれば、部屋へと招きいれてしまう。
相澤は多分、彼女の信頼を得ているはずだ。秋広への礼の相談を桃華からしているくらいなのだから。
相澤が桃華の家に。アパートの小さなキッチンスペースで料理を作り、あの小さなちゃぶ台で昼を一緒に取る。桃華の隣にーー並んで。
想像しただけで、秋広は居てもたってもいられなくなった。
「ーー僕、先約があるんで!」
自分が発した声のボリュームに驚く。
「ふーん、じゃあ今週の土曜はご飯作りに行くんだな。行ってらっしゃい」
「え……」
拍子抜けするくらいにあっさりと、相澤は身を引いた。
別に土曜とは言っていないし、ご飯を作りに行くとも言っていないのに。
「じゃ、お疲れー」
通話も一方的に切られる。
時計を見ると、まだ四時前だった。
桃華の話しかしていない。なんの用だったのかと秋広は首をかしげた。
桃華とはなんの約束もしていないが、土曜行くと宣言してしまった。
秋広は頭を抱えたくなった。
しばらく行っていないし、事前に連絡をしておいた方がいいだろうか。
だが桃華は携帯電話を持っていないし、夜家の電話にかけなければならない。
女性の家に夜電話するのもどうだろう。ご飯を作りにいきたい、という理由で。
秋広はその日就業時間まで、頭を抱えて悩んでいた。

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