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Memory of Night 2
第3章 甘い遊戯

「……学校から十分くらいの居酒屋でバイト始めたって言ったけど、それ、嘘。ほんとはバーなんだ」
「バー?」
「会員制のハプニングバー。ローズって名前の」
晃の顔つきが変わる。
「……居酒屋って嘘ついてごめん。普通のバーじゃねーし、心配するかなって思って。バーは確かにちょっとヤバイ店だったけど、俺がしてるのはドリンクとか料理運んでるだけだよ。他はなんも」
「あそこはヤバイね、確かに。駅の通りの道から一本入ったとこの地下にある店だろう、ローズって。知ってるよ。俺も昔会員だったから」
思いもよらぬ告白だった。宵は一瞬ぽかんとなり、思わず身を乗り出していた。
「……はあ!? 会員!?」
「昔だって。今は違うよ」
「二十歳以下禁止の店だぞ? 昔っていつ?」
「いつだろ、行き始めたのは中二かな。先輩に誘われて」
「中二!? 信じらんねー。中学生であんなとこ通ってたのかよ?」
「まあ、若気のいたりってやつだよ。好奇心旺盛な時期だったし、学校の外と付き合いが多かった時期でもあったし。会員て言っても形だけ。今は知らないけど、俺が中学の頃は規制も緩くて大人について行けば誰でも入れたんだよ」

