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Memory of Night 2
第23章 墓参り

「あー、まあ先生達には大学勧められるけどね。あたし、行きたい専門があって」
「専門? なんの?」
「お菓子の! パティシエになりたいんだ。小さい頃、たまたまテレビで飴細工っていうのを観て、そこからずっと洋菓子作りに興味があって。大人になったら、ちゃんと学びたいって思ってたんだ。本場のイタリアに修行に行って、自分のお店持ちたい」
「へー」
明の具体的な将来設計に、純粋に驚いた。そこまで明確な夢があるなら、先生達も反対しないだろう。
「あんたは大学行くんだね」
「まだ決めてねーけど。行けば? って担任が」
「まあ、特にやりたいことがないなら、それが一番いい選択なんじゃないかなあ。あ、夏期講習の時間割が載ってるプリント、ある?」
「…………多分、どっかに」
夏休み前に全員に配られた気がする。
「一応写メって送るよ」
「ありがと」
「来たい時に来ていいし、受けたい科目だけ来てもいいって。じゃ、また、学校でねー」
「はいよ、わざわざありがと」
通話を切ってすぐに、明からプリントの写メが送られてきた。
バイトは夜だし、晃は日中予備校三昧なので、暇といえば暇だった。
宵はソファに横になって、明が送ってくれた夏期講習の日程をぼんやりと眺めていた。

