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Memory of Night 2
第27章 コンセプト

「ーー遅くまで悪かったね。賄いも美味しかった。ありがとう」
「いえ、こちらこそごちそうさまです。……この人、どうやって連れてくんすか?」
意識のない春加に、やれやれと亮はため息をつく。
「気持ち的には、車の後ろにでも縛り付けて引きずっていきたいところだけど」
口ではそう言いつつ、抱き抱えて車まで行くつもりらしい。彼女の首と膝の間に腕を差し入れ、抱き上げようとしたところで、不意に亮のスマホが鳴った。
スーツの後ろに入れていたそれを手に取り、耳に当てる。
「ーーもしもし、お疲れ様。何かあった? ーーえ、お金が合わないの?」
どうやら店かららしい。
亮は宵に目配せし、春加の体を再びソファーに寝かせ直して部屋から出た。
「……店でトラブル?」
「ぽいけど」
晃の問いかけに答え、時計を見ると、一時をまわっていた。
閉店し、レジを締めている頃合いか。居酒屋やネカフェでバイトをしていた時も、お金のトラブルはたまにあった気がする。
そんなことを思い出しながら、宵は晃に声をかけた。
「もう時間もおせーし、シャワー浴びて先寝てる? 疲れてんのに遅くまで付き合わせて悪かったな」
「別にいいよ、明日休みだし。宵が謝ることじゃない。お風呂、あとで一緒に入ってもいいよ」
「……それはやだっつの」
「嘘だよ。じゃあ先に入ってくる」

