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Memory of Night 2
第33章 撮影旅行前夜

宵の部屋の昭明は、何段階か調整できるものだった。晃は一番明るかったものから徐々に暗くしていき、もうこれ以上下げられないところまで下げてくれた。
「これでいい?」
宵はしぶしぶ頷く。部屋全体を照らしているのは変わらないし、一メートルも離れていないのだから、丸見えには違いない。気休め程度だとしても、少しでも暗くしたかった。
宵は観念し、後ろへと右手を伸ばした。
「……あっ」
入り口に触れるだけで、電流のような快感がかけめぐる。
胸を反らし、中指を挿入するとやはりきつかった。わずかな痛みもある。
「これ、使う?」
晃が小さなプラスチックの容器に入ったローションを宵の手のひらに出してくれる。常温なので冷たくはなかったが、どろりとした透明な液体は卑猥に映った。
「んんっ」
穴に入れると、その感触にも肌が粟立った。
思わず洩れそうになる声を抑えようと、唇を噛んでしまう。
「ほら、また」
晃に指摘されてしまうけれど、どうしようもなかった。声を聴かれるのは恥ずかしいし、唇を噛んでしまうのは癖で、とっさにしてしまうのだから防ぎようがない。
「じゃあ三択で。ほぐしてる時の対処法ね。俺の指を咥えるか、布か何かを咥えるか……それとも俺の勃起したこれを咥えるか」

